香港のNFTプラットフォーム「KLKTN」ヤングマガジンの新連載をNFT化 元ライフネット岩瀬氏ら参画

写真提供(左): KLKTN Limited

NFTプラットフォーム「KLKTN(コレクション)」を展開するKLKTN Limited(香港、岩瀬大輔CEO)は12月13日、同社が提供するNFTプラットフォーム「KLKTN」に、日本の漫画作品を扱うカテゴリーのα版を新設すると発表した。

12月27日からは講談社ヤングマガジン編集部と提携して、同日連載開始の「code:ノストラ」の初回連載分の各ページをNFT化する。同NFTは、本誌発売の48時間以内に「KLKTN」上で発売予定(数量限定)。価格などは現在明らかになっていない。

■グローバルなプラットフォームを目指す

KLKTN はライフネット生命保険の共同創業者で知られる岩瀬大輔氏が、音楽プロデューサー兼ソングライターの Jeff Miyahara 氏、Dapper Labs で Cryptokitties の開発に携わった Fabiano Soriani 氏らと2021年7月に共同創業。

岩瀬氏はメタバーススタイル編集部に対して「NFTという新技術の活用を活用し、アーティストとファンとの結びつきを豊かにしたい」と創業の目的を述べた。さらに「『KLKTN』を通じて、ファンが直接作家の創作活動を応援し、さらに作品及びそれに関するNFTをコレクション(蒐集)できるという心踊る体験を提供していきたい。日本にとどまらず、世界のアーティストと組んでグローバルなプラットフォームを目指す」と抱負を語った。

今回はヤングマガジン編集部と協力し、あえて新連載をNFT化する。漫画雑誌の基本ポリシーともいえる「『読者とともに作品を育てていく』ことを、NFTの力でさらに加速させたい」(岩瀬氏)

ヤングマガジン編集部は、今回の提携理由を「漫画雑誌の基本ポリシーを KLKTN と共有できた点が画期的だった」「漫画の新たな可能性としてNFTに注目している。日本だけでなく世界中の人たちが、新連載を応援できる環境を作っていきたい」としている。

KLKTN の漫画プロジェクトは今後、3つのステージを予定している。まず2021年内に、NFTのオーナー同士がファンコミュニティ内で交流できる仕組みをリリース予定。定期的なコンテストの開催も予定されており、コンテスト勝者には限定NFTなどが配布される見込みだ。2022年冬にはプレゼントやリアルイベントへの参加など、NFTオーナー限定の特典配布が開始される。2022年春には、ユーザー間でNFTアートを売買可能なマーケットプレイスの実装を予定。これにより、作家は2次販売からもロイヤリティを得ることができるようになる。

サービス開始当初は、間口を広げるため、暗号資産だけでなくクレジットカードでもNFTを購入できるようにした。「KLKTN」はNFT基盤にFlowブロックチェーンを採用。他のブロックチェーン技術に比べて10,000〜100,000倍の効率化設計が施されており、環境問題やガス代などを気にすることなくNFTを売買できるという。