「NFTアート」ってなんなんだ?! 老舗雑誌「美術手帖」がNFT特集

1948年創刊、70年以上の歴史を持つ老舗雑誌「美術手帖」がデジタルアートの最前線にフォーカスした。11月6日に発売された12月号で「NFTアート」を特集したのだ。

巻頭ページでは、望月かおる編集長が「デジタル・アート売買の新たな生態系が生まれつつある」と近年のNFTアート市場の勃興を指摘しながら、その現象を正しく見極めるために「実態を探ってみようというのがこの特集の動機である」と狙いを説いている。

100ページ以上に及ぶ本編では、まず、NFTアートの基礎知識と最近のNFT関連トピックスをまとめて紹介。

続いて「NFTがつくる新たなアートの生態系」と題して、今年8月に発売されるや2時間で1万点を完売して話題をよんだ「Generativemasks」の制作者・高尾俊介さんのインタビューなど、国内外のNFTアーティストやコレクターに取材した記事を掲載している。

さらに、国内外の主なNFTマーケットプレイスの比較やNFTの買い方・売り方、NFTアートをめぐる法的課題など、NFTアートの初心者に向けた実用的な情報をわかりやすく伝えている。

後半では「アート×NFTのルール設計とその未来」をテーマに、NFTアートの将来像を展望。メディア・アートの先駆者たちの試みや、メガギャラリーのNFTアートを使ったコレクター開拓の戦略などを紹介している。

「NFTアート」とは何か? いったいそこでは何が起きているのか? 既存の美術界との関係はどうなるのか? そんな問いかけに正面から答えようとする意欲的な特集といえるだろう。